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サメの解説

巨大なサメ!メガロドンはどんなサメ?実在したの?

シャークアクティビストのReinoです!
かつて地球上に実在し、海洋の生態系の頂点に君臨していたとみられる巨大ザメのメガロドン。
今回はメガロドンがどんなサメだったのかということついて解説します。

サメクイズ

まずはメガロドンについてのサメクイズです。

サメクイズ第1問

メガロドンは実在したサメなの?

Q1.メガロドンは実在したサメだと思いますか?

  1. 実在した
  2. 実在しない
  3. 映画のキャラクター
  4. 未確認生物
Reino
にゃぶりと一緒に考えてみてね!
にゃぶり
答えはどれかにゃー??

正解は1番の実在した、です。

まるで映画のキャラクターや未確認生物のようなメガロドンですが、実在したサメです。
諸説ありますが、メガロドンが実在した時代は約2300万年前~350万年と考えられています。

約6600万年前に恐竜が絶滅してから、4000万年という時を経てメガロドンが登場しました。 ちなみに私たち現生人類(げんせい‐じんるい)が現れたのは20万年前

約6600万年前に恐竜が絶滅してから、4000万年という時を経てメガロドンが登場しました。
ちなみに私たち現生人類(げんせい‐じんるい)が現れたのは20万年前です。

サメクイズ第2問

Q.メガロドンが実在していた証拠はどれ?

  1. 洞窟の壁画
  2. 化石
  3. 民間伝承
  4. ウィジャボード

正解は2番の化石です!
メガロドンが実在していたという科学的な証拠は化石記録に基づいています。
メガロドンの歯の化石は南極大陸を除く、世界各地の地層から発掘されています。

1986年、同一個体のものとみられるメガロドンの歯の化石73本が、埼玉県深谷市の約1000万年前の地層で発見

1986年、同一個体のものとみられるメガロドンの歯の化石73本が、埼玉県深谷市の約1000万年前の地層で発見されました。
一個体の歯がこれだけたくさん発見されたのはこれが世界初だったそうです。

茨城県(いばらき)の北茨城市でも同一個体のものとみられる10センチを超える歯の化石が55本も発見

その後は、茨城県の北茨城市でも同一個体のものとみられる10センチを超える歯の化石が55本も発見されました。
メガロドンの歯の化石は宮城県、神奈川県、宮崎県など日本各地で発見されています。

メガロドンの歯の化石の大きさはどれくらい?

メガロドンの歯とホホジロザメの歯

メガロドンの歯の化石の大きさはどれくらいだったのでしょうか?

メガロドンの歯はクジラやイルカなどの大きく肉厚な獲物を食べることに特化した大きな歯です。
ホホジロザメの歯と似ているのも特徴ですが大きさはかなり違います。

メガロドンの歯の化石の大きさは16cm〜18cmくらい。 ホホジロザメの歯が5cm〜7cmくらいなので2倍以上の大きさです。

メガロドンの歯の化石の大きさは16cm〜18cmくらい。
ホホジロザメの歯が5cm〜7cmくらいなので2倍以上の大きさです。
私の手の大きさは17cmなので、メガロドンの歯と同じくらいです。
成人男性の手の大きさの平均が18cmくらいなので、メガロドンの歯の大きさが気になる人は自分の手の大きさを測ってみましょう。

メガロドンの口の大きさは?

では、メガロドンの口の大きさはどれくらいなのでしょうか。
こちらの写真をご覧ください。

2021年9月に閉館した神奈川県三浦市の京急油壺マリンパークにあったメガロドンの顎の復元模型

2021年9月に閉館した神奈川県三浦市の京急油壺マリンパークにあったメガロドンの顎の復元模型です。
このメガロドンの顎の復元模型は高さは約2.1m、横幅は約1.8mですが、メガロドンの顎の復元模型は使用する歯の大きさによって変化する可能性があるので参考程度にみるようにしましょう。
同一個体の歯の化石がすべて揃った状態で発見されるようなことがあれば完璧な顎の復元模型を作ることができるかもしれませんね。

メガロドンの大きさは?

では、ホホジロザメの2倍以上の大きさの歯をもつメガロドンの大きさはどれくらいなのでしょうか。
メガロドンの大きさについては諸説ありますが、15m〜18mとする説が多いようです。
もっと大きくあって欲しいと期待する人もいるかもしれませんが15mでも十分に巨大です。

メガロドンの大きさについては諸説ありますが、15m〜18mとする説が多い

メガロドンの大きさが15mだとすると、現在のホホジロザメのおよそ3倍の大きさで、ジンベエザメの中でも最大級の個体とほぼ同じ大きさということになります。

水族館のイルカが3m前後、海遊館のメスのジンベエザメの遊ちゃんが全長6m、沖縄美ら海水族館のオスのジンベエザメのジンタくんが8.8m

  • 水族館のイルカが3m前後
  • ホホジロザメが5m
  • 海遊館のメスのジンベエザメの遊ちゃんが全長6m
  • 沖縄美ら海水族館のオスのジンベエザメのジンタくんが8.8m
Reino
わたしは155cm
にゃぶり
にゃぶは62cmにゃ!

こうして比較してみると、メガロドンがいかに巨大なサメだったのかということがわかりますよね。

メガロドンの大きさに諸説がある理由

メガロドンの大きさに諸説があるのはなぜでしょうか。
それは、サメが軟骨魚類だからです。
サメの歯はエナメル質と象牙質でできているので化石として残ります。

サメの骨格は軟骨

一方、サメの骨格は軟骨でできています。
そのため、軟骨でできたサメの骨格は、化石化の過程で分解されることが多く、化石が残ることは残ることはほとんどありません。
メガロドンの骨格も軟骨でできています。
そのため、化石になる過程で分解されてしまうことがほとんどです。
今のところ、メガロドンの全身がわかる化石は見つかっておらず、歯の化石のサイズから大きさを推測するしかないのです。
メガロドンの正確な大きさについては諸説あるものの、ホホジロザメよりも大きな歯をもつことだけは明らかです。
そのため、ホホジロザメよりも大きいことだけは確かなのかもしれませんね。

メガロドンの見た目は?

さて、メガロドンの完全な化石がないことでもうひとつ問題があります。
それはメガロドンの見た目です。
メガロドンの見た目を巨大なホホジロザメとイメージする人も多いのではないでしょうか。
メガロドンの顎の復元模型もその歯の形から巨大なホホジロザメに見えてしまいますし、ジョーズを超えた大ヒット映画メグザモンスターでもメガロドンは巨大なホホジロザメとして描かれています。
そうなると、メガロドンの見た目はホホジロザメそっくりと思ってしまいますよね。
ところが、サメや古生物の研究者ですら、メガロドンがどんな姿をしていたのか知らないのです。
恐竜は骨格が化石として綺麗に残っているため、時代によって多少の変化はあれど科学的に顔を推定することができます。
一方、メガロドンをはじめとした古代ザメの見た目を復元することは困難です。
それもそのはず、メガロドンの全身がわかる化石は見つかっていないのですから。

現生のネズミザメ目のホホジロザメ、ネズミザメ、アオザメ、ウバザメ、シロワニ、オオワニザメなどは見た目が少し似ていますよね。
メガロドンもネズミザメ目のサメですから、現生のネズミザメ目のサメのいずれかに似ているのかもしれません。
もしかすると、数年後のメガロドンはホホジロザメとはまったく違う見た目のサメとして描かれるようになるかもしれませんね。

メガロドンとホホジロザメの関係

では、そっくりさんというイメージが浸透しているメガロドンとホホジロザメの関係はどうなっているのでしょうか。

長年ホホジロザメはメガロドンから進化してきたと考えられてきましたが、現在この説は否定されつつあります。
モンペリエ大学のアンリ・カペッタ博士によると、古い時代のメガロドンはオトダス・オブリークという化石種によく似ているそうです。
また、モンマス大学のダナ・エーナット博士によると、450万年前の地層から発見されたホホジロザメの化石にはアオザメを思わせる特徴がみられたそうです。
そのため、ホホジロザメの起源はアオザメのようなサメであったと考えられます。
つまり、メガロドンとホホジロザメは違う起源をもつサメというわけです。
また、ホホジロザメは歯の化石からメガロドンと同じ時代に登場したことが明らかになっています。
このこともメガロドンとホホジロザメの起源が異なることを示唆していますよね。

参照:佐藤圭一 、冨田武照『寝てもサメても 深層サメ学』、2021年。

メガロドンは人食いザメ?

メガロドンは人食いザメではありません。
それは映画の世界だけです。
そもそも、人間とメガロドンは生きている時代が違います。
メガロドンが実在した時代は約2300万年前~350万年、私たちの祖先である現生人類(げんせい‐じんるい)が現れたのが20万年前です。
猿人の登場が420万年前なのでメガロドンの時代と少しかぶっていますが、石を砕いてつくった簡単な石器を使用するようになったのが約260万年前です。
これはメガロドンが絶滅してから100万年近く経過しています。
そのため、猿人が海に進出したとは考えられないので、人類の始まりである猿人ですら、メガロドンとは遭遇していないでしょう。
もしも、メガロドンと人間が同じ時代に生きていたなら、巨大なメガロドンは人食いザメとして恐れられていたかもしれませんね。
ただし、どのサメにもいえることですが、サメたちは人間を好んで食べることはありません。
サメには食の好みがあり、好きな餌にありつける場所に行きます。
人間が襲われてしまうのはほとんどの場合は間違って噛み付いてしまっただけです。

メガロドンについてのまとめ

  1. メガロドンは約2300万年前~350万年前に実在し、2000万年も繁栄したのちに絶滅してしまった古代サメです。
  2. メガロドンの歯の化石は世界各地で発見されていることから古代の海に広く分布していたことが明らかになっています。
  3. メガロドンの大きさについては諸説ありますが、15m〜18mとみられています。
  4. サメの骨格は軟骨なので化石化の過程で分解されるので、歯以外の化石が残ることはほとんどありません。また、メガロドン完全な化石は見つかっておらず、大きさや見た目は謎です。
  5. メガロドンとホホジロザメは別の起源を持つサメです。

まだまだ謎に包まれているメガロドン。
巨大ザメとして定着しつつあるのにその姿形や大きさすら正確にはわかっていないのです。

シャーク・アクティビストReinoからの問い

メガロドンの大きさは一体どれくらいだったのか・・・考えてしまいますよね。

メガロドンの大きさは2000万年という時間軸の中で、徐々に巨大化して、最盛期に20m、その後は絶滅に向かって徐々に小型化していき12mくらいになったのではないか

私の個人的な考えでは、メガロドンの大きさは2000万年という時間軸の中で、徐々に巨大化して、最盛期に20m、その後は絶滅に向かって徐々に小型化していき12mくらいになったのではないかと考えています。

メガロドンの大きさが20mというのは最大級のサイズであって平均的な大きさではない

ちなみにこの20mは最大級のサイズであって平均的な大きさではありません。
諸々の条件がかみあった最大級の大きさのメスが20mに達することもあったのではないかと思うんです。

シャーク・アクティビストReinoが考えるメガロドンの大きさ!

さて、皆さんはメガロドンの大きさはどれくらいだったと思いますか?
あなたの考えをコメント欄で教えてください。

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シャーク・アクティビストReino

シャーク・アクティビストReinoです。 YouTubeでホホジロザメのにゃぶりと二人でサメちゃんねるを配信しています。 佐賀県唐津市生まれ、東京育ち。 慶應義塾大学文学部卒業。 保有資格は環境社会検定試験(eco検定)、日本さかな検定(ととけん)3級🐟 関心→サメの保全、環境問題、哲学、環境倫理、魚の認知能力。 好き→水族館、7 MEN 侍、SixTONES、永瀬廉(King & Prince)、サガン鳥栖。

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